Taiyoro logo
Sign up

索敵を省略するという選択 Team BDSの現地ドローン戦術を解説【SiegeX 戦術#4】

索敵を省略するという選択 Team BDSの現地ドローン戦術を解説【SiegeX 戦術#4】

Rainbow Six Siege Xの競技シーンで使われた戦術を徹底解説。シージXならではの要素なども取り入れつつ解説します。 『Rainbow Six Siege X』は、攻撃側は壁や床を破壊して防衛拠点を攻略し、防衛側は壁の補強や新たな射線の構築によって攻撃を抑える、ユニークなゲームスタイルを持ち合わせています。そのため、トップリーグで活躍するプロ選手たちの試合では、さまざまな戦術が繰り広げられ、その駆け引きが非常に魅力的です。本記事では、その魅力を少しでも伝えられるように解説していきます。 Rainbow Six Siege Xではラウンド開始後、45秒間の準備フェーズがあります。防衛側は補強や工事を行い、守りを強固にします。対する攻撃側はドローンを使って防衛地点の特定や索敵、相手の守り方を特定します。 準備フェーズでの情報を上手く活用し、1分12秒でファーストブラッドを獲得、フローレスラウンド獲得に繋げたTeam BDS。第4弾ではドローン情報をどのように活かしたのかを解説します。

2025-12-18 13:54


勝負を決めた準備フェーズ中のドローン回し

Team BDSは準備フェーズ中に3つのドローンをマップ内に仕込むことができました。

  1. 2F 物流オフィス
  2. 1F ガレージ
  3. B 武器庫 (下記試合画像)

この武器庫のドローンがラウンド獲得に大きく繋がりました。このドローンのおかげで爆弾部屋、いわゆる現地の情報が丸わかりになります。

防衛側の現地の人数やガジェット量、どんな工事をしているかなど多くの情報をこのドローンから得ることができます。

2F物流オフィスや1Fガレージのドローンと合わせると防衛側の遊撃情報をより正確に把握することができます。

null

情報から最適な作戦を構築

Team BDSはこのドローンから現地の人数とガジェット数が少ないことを把握し、防衛側の遊撃を無視して現地に直接攻める作戦を選択しました。

下記画像のようにアクションフェーズ1分後にはP4選手とFreq選手がそれぞれ現地付近にエントリーができ、武器庫を挟み込む形を作ることが出来ています。

また、同時にキッチンにRobby選手がエントリーしていますが、このエントリーに関しても準備フェーズ中に仕込んだ”「2F 物流オフィス」のドローンが役に立っています。このドローンのおかげで物流オフィスからの突き下げ射線で倒されることなくエントリーできています。

この武器庫挟み込みに合わせて、キッチンにエントリーしたRobby選手がDeimosのDEATHMARKトラッカーを使って、突き下げから武器庫の選手を倒すことに成功。挟み込んだP4選手とFreq選手もそれぞれキルを獲得して5-2と人数有利状況を作り出しました。

null

慌てて戻るFaZe Clanの選手に対しても冷静にロックをかけて撃破。現地を制圧した後の対応も完璧だったTeam BDSは、誰ひとり倒されることなくこのラウンドを獲得しました。

このようにTeam BDSは現地に仕込んだドローンから作戦を立案、実行して完璧な攻撃を成功させました。

まとめ

今回は、たった一つのドローンによってラウンドの勝敗が大きく左右されたラウンドを紹介しました。

Tean BDSのように現地にドローンを仕込んで索敵するだけでなく、ある場所にエントリーしたいからこのエリアにドローンを置いて索敵を省略するといった活用方法はシージならではの要素の一つです。

特に競技シーンにおいては、ドローンをはじめとした情報戦を制したチームがラウンド獲得に繋げることが多い印象です。大会を観戦する際には、ドローンの動きにも注目してみると、より深く試合を楽しめるでしょう!

  • Navi.
  • 3度の飯よりシージが好き!@Navi63_R6にてシージの競技シーンの情報を中心に発信している。また、2021年からSiegeX情報発信サイトSiegeGamersの編集長として活動をスタート。2024年にはR6SJP Esports Community Arardを受賞。2025年8月からTAIYOROアンバサダーを務める。